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今週のフィーチャリンク INSIGHT
AI新法は、ブランド広告・コンテンツにも影響があるのか?
2025年6月4日、AIの研究開発および利活用を適正に推進することを目的としたAI新法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)が公布されました。
本法律は、AIを一律に規制するものではなく、「イノベーションの促進」と「リスクへの対応」を両立させることを目的としております。
内閣にAI戦略本部を設置し、AI基本計画(人工知能基本計画)を通じて、政府がAIの研究開発および活用を戦略的に推進する枠組みを定めています。
そのため、本法は広告表現やマーケティングコンテンツを直接規制する法律ではありません。
一方で、AI活用が国家戦略として位置づけられたことで、企業にはこれまで以上に「透明性」「説明責任」「消費者との信頼関係」が重要視される環境になりつつあります。マーケティングの現場で生成AIを積極的に活用されている方の中には、このような疑問を感じた方もいるかもしれません。
「AIで作った広告は問題にならないのか?」
「AIを使っていることを明示すると、コンバージョンが下がるのでは?」
結論から言えば、すべての広告やコンテンツが規制対象になるわけではありません。
しかし、今マーケターが本当に注目すべきなのは、「規制の有無」ではなく、「消費者の意識変化」です。
今回は、AI新法を取り巻く環境変化を踏まえ、マーケティング担当者がチェックすべき3つのポイントをご紹介します。
出典:youtubeチャンネル@dashimakitamago-123, @リアルに人が驚く動画, @MOMOG-AI
最近SNSでは、「これが本当に事実なのか分からない」と感じるコンテンツが増えています。生成AIによるコンテンツは驚くほど精巧になった一方で、本物とそうでないものが混在する情報環境に対する疲労感や不信感も広がっています。
AI新法は、こうした背景の中で制定されました。AI技術を制限するための法律ではなく、AIを社会の中で適切に、安心して活用していくための土台を整える法律という位置づけです。
ポイントは「AIを使うかどうか」ではなく、「どう使い、どう伝えるか」。
出典:内閣府
日本のAI新法は、特定の事業者区分に義務や規制を課す法律ではありません。
一方で、政府の検討資料やガイドラインでは、AIを巡る主体として、
といった形で整理されることがあります。
多くのマーケティング担当者は後者に該当し、現時点で直接的な法的規制の対象ではありません。ただし、AIを活用して消費者に情報を届ける立場として、誤認を招かない表現や、分かりやすい説明への配慮がこれまで以上に重要になっています。
AI新法が広告やコンテンツを直接規制しないからといって、これまでと全く同じ感覚でAIを使い続けてよい、というわけではありません。実務で生成AIを活用しているなら、次の3点は一度見直してみることをおすすめします。
☑️ コンテンツにAI使用の有無を事前に告知しているか?
日本のAI新法や関連ガイドラインでは、AI使用の表示やウォーターマークを義務付けているわけではありません。しかし、ブランドの信頼性という観点では、キャプションや補足説明などを通じて、消費者が誤解しない工夫を行うことは有効です。
☑️ 実在の人物・専門家と誤解されない表現になっているか?
特に医療・健康・金融・法律など、信頼性が重視される分野では注意が必要です。AIが生成した人物像やコメントが、実在の専門家や事実と誤解されないよう、表現や説明を工夫することが求められます。
☑️ AIコンテンツに関する社内基準を設けているか?
AI新法を取り巻く政府の方針やガイドラインでは、AIを活用する企業に対し、適切なガバナンスや運用ルールを意識した対応が求められています。
そのため、✔️AIコンテンツの制作・確認フロー ✔️表現に関する判断基準 ✔️問題発生時の対応方法など、こうした点を整理しておくことは、リスク回避だけでなく、ブランド価値を守ることにもつながります。
さらに一歩進んで、AIコンテンツに対する消費者の受け止め方の変化にも目を向ける必要があります。
出典:IAB
米国広告業界団体IABによると、広告業界幹部の82%は「Z世代がAI広告を好むだろう」と予想しましたが、実際の肯定的な回答は45%に留まりました。
回答者の約40%は、「AI広告は真実味が薄い」として抵抗感を示す結果となりました。特にショートフォームプラットフォームを中心に、生成AIで作られた刺激的で品質の低いコンテンツが溢れ、「AIが作った広告はチープ(安っぽい)」という認識も広がっています。
しかし、ここで見過ごせないポイントがあります。
「AIで制作されたコンテンツであることを透明に知らせると、消費者の抵抗感が減った」という調査結果も同時に確認された点です。
つまり、消費者はAIそのものよりも、透明性があり、信頼できるコンテンツを求めているのです。これはマーケティング担当者にとって、広告とコンテンツのあり方を改めて見つめ直す機会です。
ウォーターマークが入っていたとしても、コンテンツの完成度が高く、ブランドメッセージが明確であれば、透明性を持たせたAIコンテンツはむしろ信頼を獲得する機会にもなり得ます。
INSIGHT
安価でスピーディーなAIコンテンツは、今後も増え続けます。その中で選ばれるのは、意図と戦略が込められた、高品質なAIコンテンツです。
今こそ、
「自社はAIをどう使っているのか」
「消費者にどう伝えているのか」
を見直すタイミングと言えるでしょう。
* 本コンテンツは一般的な情報提供を目的として作成したものであり、個別の法的判断については、専門家へのご相談を推奨します。
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